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ZEROBILLBANK - Startup Journey in Israel

Facebookの次 ?!

先日のビットコインニュース様への寄稿でご紹介させていただいたSynereo。

こちらはイスラエル発で進んでいるBitcoinのベーステクノロジーである”Blockchain”という分散型プロトコル(Omni)上に、FacebookのようなSNS環境を構築するプロジェクトです。世の中に”盛者必衰の理”があるとして、もし仮にFacebookの業績が傾くときのはどんなときか?! 脱・広告モデルである次世代のビジネスモデルはどんな仕組みになるのか?! と、イスラエルで進む最先端のBlockchain projectを目の当たりにして、サクッと考えてみました。

まずSynereoのような新しいタイプのBlockchain上の分散型SNSは、ざっくり言うと、Facebookのようにユーザーのトランザクションが、中央集権的な一つのデーターベースに蓄積されていくものではなく、「中央集権的な当局不在」のシステム上に”分散保存”されていくタイプ。分散保存された情報は、個人の”デジタルアセット”としてとらえ直すことも可能で、新たな価値として再定義できなくもない。かつ、その価値移転も非常にセキュアな仕組みで簡易に実現できるとすると、いわばインターネット上に新たに構築される、まったく新しい価値移転の仕組みと考えることができます。

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今のFacebookのビジネスモデルは、結局は広告収入が大半であることを考えると、仮にSynereoのような分散型のコミュニティー環境ができたときに見える世界観は、GetGemsのようにXXすればするほどYYないいことがおこる、というようなAttention Economyに加え、ユーザーの「ZZしたい」という”意志”そのものが新しい価値を生み出す世界につながっていくのではないかと感じてきました。

例えばBlockchainの分散型SNS上で、友達とのやりとりを通して、”来月九州へのいくので、どこか温泉にいきたい”という自分の”意志”を表明。この分散型SNSに登録している九州の湯布院や黒川温泉、別府温泉の温泉旅館から、宿泊プランの提案が届き、自分にあったところを選定するみたいな。

「それじゃFacebookやGoogleと何も違わないじゃないか?!」と思われるかもしれませんが、この分散型SNSでは、FacebookやGoogleへ膨大な広告料を払いながら"間接的に"アプローチしているわけではなく、ユーザーの意志をダイレクトにつかんでコンタクトできるため、値引きも含めて、各宿泊旅館から特色ある提案が出てくるのではないかと。

以前読んだ顧客と企業の関係を、CRMからVRM (Vendor relationship management) へと逆転させていくインテンション・エコノミーに書かれている世界観が、いよいよ現実的になるのかなーとも感じました。

インテンション・エコノミー 顧客が支配する経済 (Harvard business school press)

 

とはいえ、広告収入を基盤にしているFacebookやGoogleの業績がすぐに落ち込むようなことはないかと思いますが、ちょっとしたout of box的な思考訓練でございました。なおFacebook Tel Avivでは、2015年9月上旬にHackathonが開催されますが、ここで出てくるアイディアもどんなものになるか楽しみですね〜

Facebook Tel Aviv Hackathon | Facebook

 

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